応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問46 解説付き過去問
問題
仕様書やソースコードといった成果物について、作成者を含めた複数人で、記述されたシステムやソフトウェアの振る舞いを机上でシミュレートして、問題点を発見する手法はどれか。
正解
解説
この問題は、ソフトウェア開発における異なる品質保証手法を理解し、特定の手法がどのような状況で用いられるかを問うものです。
- ウォークスルーの定義と目的
ウォークスルーは、ソフトウェアやシステムの開発過程で、作成者を含む複数の関係者が集まり、設計書やソースコードなどの成果物を詳細にレビューする手法です。参加者は成果物を通じてシステムの振る舞いを手動でシミュレートし、設計の誤りや実装の問題点を発見・修正します。このプロセスは、コードが実際に動作する前に問題を特定し、修正することで、後の開発フェーズでのコストと時間の節約を目指します。 - 他の選択肢との比較
サンドイッチテストは、上位レベルと下位レベルのモジュールを同時にテストする統合テストの手法です。トップダウンテストは、階層的なアプローチを取り、上位のモジュールから順にテストを実行する手法です。並行シミュレーションは、実際の運用環境を模倣してシステムの振る舞いを試すテストです。これらの手法は主にテスト段階で使用され、ウォークスルーのような事前の手動レビューとは目的が異なります。
したがって、成果物について作成者を含む複数人でシステムやソフトウェアの振る舞いを机上でシミュレートして問題点を発見する手法として、ウォークスルーが正解です。