応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問30 解説付き過去問
問題
ACID特性の四つの性質に含まれないものはどれか。
正解
解説
この問題では、データベース管理システムのトランザクション処理におけるACID特性について理解することが求められています。具体的には、ACID特性の四つの性質と、それに含まれないものを識別することが必要です。
- ACID特性の定義
ACID特性は、データベースのトランザクションが信頼性を持って処理されるために満たすべき四つの基本要件を指します。これらには原子性(Atomicity)、一貫性(Consistency)、隔離性(Isolation)、耐久性(Durability)の四つがあります。
原子性は、トランザクションが完全に実行されるか全く実行されないかのどちらかであることを保証します。一貫性は、トランザクションがデータベースの一貫した状態を維持することを保証します。隔離性は、複数のトランザクションが同時に実行される際に、それぞれのトランザクションが独立しているかのように振る舞うことを保証します。耐久性は、トランザクションが完了した後、その結果が恒久的に保存されることを保証します。 - 可用性とは
可用性は、システムが必要とされる時に利用可能である度合いを指し、サービス停止時間が非常に少ないことを意味します。これは主にシステムの稼働時間と回復力に関連しており、データベースのACID特性とは直接的な関連はありません。
このため、ACID特性における「一貫性」と混同されがちですが、「一貫性」とはデータベースの状態が正しいルールに従って維持されることを指し、システムの可用性そのものとは異なります。
したがって、選択肢の中でACID特性に含まれない「可用性」が正しい答えです。ACID特性はトランザクションの正確さと信頼性を保証するためのものであり、システムの可用性を直接的に保証するものではありません。