応用情報技術者試験 令和3年春 午前問18 解説付き過去問
問題
プログラム実行時の主記憶管理に関する記述として、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、プログラム実行時の主記憶管理に関する具体的な技術用語の定義を問うものです。
- 可変区画方式
可変区画方式とは、主記憶内の空き領域を効率的に管理するために、使用されていない領域を統合し、必要に応じてそのサイズを変更できる方式を指します。しかし、この方式はフラグメンテーションの問題を引き起こす可能性があります。空き領域を一つの連続した領域に結合すること自体は、コンパクションまたはデフラグメンテーションと呼ばれることが多く、可変区画方式の説明としては不適切です。 - ガーベジコレクション
ガーベジコレクションは、プログラムが動的に確保したメモリ領域(ヒープ領域)のうち、もはやプログラムによって参照されなくなった部分を自動的に検出し、解放するプロセスを指します。これにより、メモリリークを防ぎ、有効なメモリ空間を再利用することが可能になります。この解説が問題の選択肢の中で正確な記述です。 - 動的リンキングと動的再配置
動的リンキングは、プログラム実行中に必要とされるモジュールをロードし、実行ファイルとリンクするプロセスを指します。一方、動的再配置とは、プログラム実行中に主記憶内でモジュールの格納位置を変更することを指し、これは主にOSがメモリ管理のために行います。選択肢が混同しているため、これらの技術用語の説明は不適切です。
したがって、「プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収して再度使用可能にすることを、ガーベジコレクションという」という記述が正解です。このプロセスは、プログラムの安定性と効率を向上させる重要な機能であり、メモリ管理の自動化に貢献しています。