応用情報技術者試験 令和3年春 午前問17 解説付き過去問
問題
リアルタイムOSにおいて、実行中のタスクがプリエンプションによって遷移する状態はどれか。
正解
解説
この問題は、リアルタイムOS(RTOS)におけるタスクスケジューリングに関連する問題であり、特にプリエンプションが発生した際にタスクがどのように状態遷移するかを理解することが求められます。
- リアルタイムOSとプリエンプション
リアルタイムOSでは、タスクが厳密なタイミングで実行される必要があります。プリエンプションは、実行中のタスクがより高優先度のタスクのために中断される機構です。この時、実行中のタスクは強制的にCPUの使用権を放棄し、次に実行されるべきタスクの準備が整うまでの間、実行可能状態に移行します。実行可能状態は、タスクがCPUで実行される準備が整っており、スケジューラの判断で実行を再開することが可能な状態を指します。 - 他の状態との区別
休止状態はタスクが開始または再開されるのを待っている状態、待ち状態は特定のイベントやリソースが利用可能になるのを待っている状態、終了状態はタスクがその実行を完了した状態を指します。プリエンプションによってタスクがこれらの状態に移行することはなく、通常は実行可能状態に遷移します。これは、プリエンプションが解除され、再びCPUのリソースが割り当てられる準備ができていることを意味します。
したがって、プリエンプションによって実行中のタスクが遷移する状態は「実行可能状態」です。これはタスクが再びCPU時間を得るために必要な状態であり、スケジューラによる管理下にあることを示します。