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合格発表日:2025年7月3日(あと67日)

応用情報技術者試験 令和3年春 午前問13 解説付き過去問

問題

システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。

正解

解説

システムの信頼性設計に関する各用語を整理して説明する。

  • フェールセーフ
    フェールセーフとは、システムに故障が発生した場合、システムを安全な状態に固定して、事故や被害を最小限に抑えるようにする設計思想である。問題文にある「誤操作を防ぐ」という説明はフェールセーフの考え方ではないため、適切ではない。

  • フェールソフト
    フェールソフトとは、システムに故障が発生した場合、重要な機能を維持するために一部の機能を停止または縮退させて稼働を継続する設計思想である。「縮退させることなく稼動を継続」とする記述は、フェールソフトの定義と一致しないため、適切ではない。

  • フォールトアボイダンス
    フォールトアボイダンスとは、システムを構成する各要素の品質や信頼性を高めることで、故障の発生自体を避けるようにする設計思想である。つまり、信頼性の高い部品や設計方法を採用することで故障を回避する考え方であり、この記述は適切である。

  • フォールトトレランス
    フォールトトレランスとは、故障が発生したとしても、システムが本来の機能を維持できるように設計する考え方である。問題文にある「あらかじめ定められた安全状態に固定する」というのは、フォールトトレランスではなくフェールセーフの考え方に近いため適切ではない。

以上の整理から、システム構成要素の品質を高めて故障の発生を防ぐという考え方である「フォールトアボイダンス」の記述が適切である。

したがって、正解は「フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。」である。