応用情報技術者試験 令和3年春 午前問12 解説付き過去問
問題
キャッシュメモリへの書込み動作には、ライトスルー方式とライトバック方式がある。
それぞれの特徴のうち、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、キャッシュメモリにおける書き込み方式である「ライトスルー方式」と「ライトバック方式」の違いと、それぞれの動作原理について理解しているかを問うものです。以下の手順で解説します。
- ライトスルー方式の特徴
ライトスルー方式では、書き込み操作が発生した際に、キャッシュメモリと主記憶の両方に同時にデータを書き込みます。
この方式のメリットは、主記憶の内容が常にキャッシュと一致するため、データの整合性が保たれやすいことです。
一方で、主記憶はキャッシュよりも低速であるため、書き込み性能の面では不利になる場合があります。
- ライトバック方式の特徴
ライトバック方式では、まずデータをキャッシュメモリにのみ書き込みます。
その後、キャッシュブロックが置き換えられるとき(追い出されるとき)に、変更されたデータだけを主記憶へ書き戻します。
この方式では、主記憶へのアクセス回数が減るため、書き込み性能に優れますが、キャッシュと主記憶の内容が常に一致しているとは限らないため、整合性の管理が難しくなります。
- 正しい特徴の確認
ライトスルー方式は、キャッシュと主記憶の両方に同時に書き込むことで、主記憶の内容を常に最新に保ちます。
この点が、本問における正しい記述です。
したがって、キャッシュメモリの書き込み方式に関する正しい特徴は、ライトスルー方式ではキャッシュと主記憶の両方に同時に書き込むため、主記憶の内容が常に最新である、というものです。