応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問28 解説付き過去問
問題
受注入力システムによって作成される次の表に関する記述のうち、適切なものはどれか。
受注番号は受注ごとに新たに発行される番号であり、項番は1回の受注で商品コード別に連番で発行される番号である。
なお、単価は商品コードによって一意に定まる。


正解
解説
この問題は、データベース設計における正規形とその準拠状態について問うものです。特に、受注入力システムにおける受注番号と項番、そして単価の関係性が焦点となっています。
- 第1正規形 (1NF) の定義
第1正規形は、各列が原子的(分割不可能な)値で構成されている状態を指します。
受注入力システムにおける表には、受注番号、項番、商品コード、単価などが列として設定されており、これらはすべて原子的な値です。そのため、この表は第1正規形を満たしています。 - 第2正規形 (2NF) と関数依存
第2正規形は、全ての非キー列が主キー全体に完全に依存している状態です。つまり、主キーの一部にのみ依存する「部分的依存」が存在しない状態を指します。
このケースでは、受注番号と項番が合わせて主キーを形成します。しかし、単価は商品コードによって一意に決まるため、商品コードに部分的に依存しています。これは主キー全体に対する完全な依存ではないため、第2正規形を満たしていないことになります。
したがって、選択肢の「第1正規形であるが第2正規形でない」が正解です。単価の部分的依存が2NFの要件を満たさないことが根拠となります。