応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問17 解説付き過去問
問題
主記憶へのアクセスを1命令当たり平均2回行い、ページフォールトが発生すると1回当たり40ミリ秒のオーバヘッドを伴うシステムがある。
ページフォールトによる命令実行の遅れを1命令当たり平均0.4マイクロ秒以下にするために許容できるページフォールト発生率は最大幾らか。
ここで、ほかのオーバヘッドは考慮しないものとする。
正解
解説
この問題は、ページフォールトの発生率が命令の実行時間に与える影響を計算し、特定の遅延条件を満たすために許容できるページフォールト率を求めることを目的としています。
- ページフォールトの影響
ページフォールトが発生すると、メインメモリへのアクセスが中断され、データをページングデバイスから読み出す必要があります。この問題では、ページフォールトが発生した場合の追加の遅延時間は40ミリ秒、つまり40000マイクロ秒とされています。 - 遅延許容値の計算
遅延が1命令当たり平均0.4マイクロ秒以下であることが許容される条件下で、ページフォールト発生率を計算する必要があります。遅延時間の許容値をページフォールトが引き起こす遅延時間で割ることで、許容されるページフォールト発生率を求めることができます。具体的には、0.440000 を計算し、約5×10-6となることが分かります。
したがって、ページフォールトによる命令実行の遅延を1命令当たり平均0.4マイクロ秒以下に抑えるために許容できるページフォールト発生率は最大5×10-6です。これが正解の根拠となります。