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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和3年秋 午前問4 解説付き過去問

問題

図のように16ビットのデータを4×4の正方形状に並べ、行と列にパリティビットを付加することによって何ビットまでの誤りを訂正できるか。 ここで、図の網掛け部分はパリティビットを表す。

正解

解説

この問題は、図のように16ビットのデータを4×4の正方形に配置し、行と列にパリティビットを付加した誤り訂正方式において、何ビットまでの誤りを訂正できるかを問うものです。

  1. パリティチェックの概要
    パリティチェックは、データ通信や記憶装置におけるビット誤りを検出する基本的な手法です。データに追加されるパリティビットは、ビット全体の「1」の数が偶数または奇数になるように設定されます。

    このうち、「1」の数が偶数になるように設定するものを偶数パリティ、「1」の数が奇数になるように設定するものを奇数パリティと呼びます。



  2. 垂直パリティと水平パリティ
    パリティビットの付加には以下の2つの方向があります:

    1. データ行ごとに付加するもの
      水平パリティ

    2. 同じ列のビットに付加するもの
      垂直パリティ

    この問題の図のように、行方向と列方向の両方にパリティビットを付加する方式は、垂直水平パリティと呼ばれます。



  3. 誤り訂正が可能な理由
    垂直・水平の両方向にパリティを設定することで、誤りが発生したときに次のように動作します。

    例えば、1ビットだけ誤りが発生した場合、そのビットが含まれる行と列のパリティが不一致になります。交差した位置に誤りがあると特定できるため、そのビットを訂正可能です。



  4. 訂正できるビット数の限界
    2ビット以上に誤りがあると、複数の行や列でパリティエラーが発生し、どのビットに誤りがあるかが特定できなくなります。したがって、垂直水平パリティ方式で訂正できるのは1ビットまでです。



したがって、設問のような構成では、1ビットの誤りまで訂正可能であるといえます。