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合格発表日:2025年7月3日(あと18日)

応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問35 解説付き過去問

問題

IPv4ネットワークにおいて、IPアドレスを付与されていないPCがDHCPサーバを利用してネットワーク設定を行う際、最初にDHCPDISCOVERメッセージをブロードキャストする。 このメッセージの送信元IPアドレスと宛先IPアドレスの適切な組合せはどれか。 ここで、このPCにはDHCPサーバからIPアドレス192.168.10.24が付与されるものとする。

正解

解説

この問題は、DHCPクライアントがIPアドレス未設定状態でネットワークに接続する際に送信するDHCPDISCOVERメッセージにおける、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスの適切な組合せを問うものです。

  1. DHCPDISCOVERメッセージの概要
    DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、IPアドレスなどのネットワーク設定を自動的に割り当てるためのプロトコルです。
    クライアントがIPアドレスをまだ持っていない状態では、まずDHCPDISCOVERメッセージをネットワーク上に送信し、DHCPサーバを探索します。

  2. 送信元IPアドレスと宛先IPアドレス
    DHCPDISCOVERメッセージを送信する段階では、クライアントはまだ自身のIPアドレスを取得していないため、送信元IPアドレスは「0.0.0.0」を使用します。これは「まだアドレスが設定されていないこと」を意味します。
    また、DHCPサーバがネットワーク上のどこに存在するかをクライアントは知らないため、宛先IPアドレスにはローカルネットワーク全体を対象とするブロードキャストアドレス「255.255.255.255」を使用します。

  3. 補足:DHCP通信の流れ
    DHCP通信は以下の4段階で構成されます:
    1. クライアントからのDHCPDISCOVER(ブロードキャスト)
    2. サーバからのDHCPOFFER(ブロードキャストまたはユニキャスト)
    3. クライアントからのDHCPREQUEST(ブロードキャスト)
    4. サーバからのDHCPACK(ユニキャストまたはブロードキャスト)

したがって、DHCPDISCOVERメッセージの送信元IPアドレスは「0.0.0.0」、宛先IPアドレスは「255.255.255.255」となるのが正しい設定です。