応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問20 解説付き過去問
問題
SRAMと比較した場合のDRAMの特徴はどれか。
正解
解説
この問題は、SRAM(Static Random Access Memory)とDRAM(Dynamic Random Access Memory)の特徴の違いについて問うものです。
- SRAMとDRAMの基本的な違い
SRAMはフリップフロップを使用してデータを保存し、電源が供給されている限りデータを保持できます。これに対し、DRAMはコンデンサとトランジスタで構成されたメモリセルを用いており、コンデンサの放電により情報が失われるため、定期的なリフレッシュ(再充電)が必要です。 - メモリセルの構成とコスト
DRAMのメモリセルはSRAMに比べて構成が単純です。DRAMのセルは1つのトランジスタと1つのコンデンサで構成されているのに対し、SRAMは6つのトランジスタを使用するため、より多くのスペースを必要とします。この単純な構成のため、DRAMはビット当たりの製造コストが低く抑えられ、大容量のメモリを低コストで提供できるという利点があります。 - 用途による選定の違い
SRAMは高速アクセスが可能であるため、プロセッサのキャッシュメモリとして主に利用されます。一方、DRAMはリフレッシュが必要な点とアクセス速度がSRAMに劣るため、主記憶装置としてより適しているとされます。この性質から、コストと容量のバランスを取る際にDRAMが選ばれることが多いです。
したがって、DRAMのメモリセル構成が単純なためビット当たりの単価が安くなるという選択肢が正解です。この単純な構成は製造コストの削減に直結し、大容量メモリとしての利用を可能にしています。