応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問18 解説付き過去問
問題
仮想記憶方式で、デマンドページングと比較したときのプリページングの特徴として、適切なものはどれか。
ここで、主記憶には十分な余裕があるものとする。
正解
解説
この問題は、仮想記憶方式におけるデマンドページングとプリページングの違いと、それがシステムパフォーマンスに与える影響について問うものです。
- デマンドページングの基本
デマンドページングは、プログラム実行中にページフォールトが発生した際に、必要となるページを補助記憶(ハードディスクなど)から主記憶(RAM)にロードする方式です。この方法は主記憶を効率的に使用することができるが、ページフォールトが発生するたびに補助記憶へのアクセスが必要となり、アクセス遅延が生じる可能性があります。 - プリページングの特徴
プリページングでは、将来アクセスされる可能性のあるページを予測し、あらかじめそれらを主記憶にロードしておく方法です。これにより、ページフォールトの発生を減少させることができ、実際にページが必要となった際の補助記憶へのアクセス遅延を減少させることが可能です。ただし、どのページが必要になるかの予測が困難である場合や予測が外れた場合、無駄なページがロードされることになります。
したがって、プリページングは将来必要と想定されるページを事前に主記憶にロードすることで、ページが実際に必要になったときの補助記憶からのロード時間を減少させ、システムの応答性を高めることができるといえます。これが正解とされる理由です。