応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問15 解説付き過去問
問題
次のシステムにおいて、ピーク時間帯のCPU使用率は何%か。
ここで、トランザクションはレコードアクセス処理と計算処理から成り、レコードアクセスはCPU処理だけで入出力は発生せず、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。
また、1日のうち発生するトランザクション数が最大になる1時間をピーク時間帯と定義する。
[システムの概要]
[システムの概要]
- CPU数:1個
- 1日に発生する平均トランザクション数:54,000件
- 1日のピーク時間帯におけるトランザクション数の割合:20%
- 1トランザクション当たりの平均レコードアクセス数:100レコード
- 1レコードアクセスに必要な平均CPU時間:1ミリ秒
- 1トランザクション当たりの計算処理に必要な平均CPU時間:100ミリ秒
正解
解説
この問題は、ピーク時間帯におけるCPU使用率を求めることが求められています。この計算には、トランザクション数とCPU時間のデータが必要です。
- ピーク時間帯のトランザクション数の計算
ピーク時間帯におけるトランザクション数は、1日のトランザクション数の20%です。1日のトランザクション数は54,000件なので、ピーク時間帯のトランザクション数は 54,000 × 20/100 = 10,800 件です。 - ピーク時間帯のCPU使用時間の計算
1トランザクションあたりのCPU時間は、レコードアクセスと計算処理の合計時間です。1トランザクションは100レコードアクセス、それぞれが1ミリ秒CPU時間を必要とし、さらに計算処理に100ミリ秒必要です。つまり、1トランザクションあたりのCPU時間は100ミリ秒(レコードアクセス) + 100ミリ秒(計算処理) = 200ミリ秒です。
ピーク時間帯の全トランザクションに必要なCPU時間は、10,800 件 × 200ミリ秒 = 2,160,000ミリ秒、すなわち 2,160秒です。 - ピーク時間帯のCPU使用率の計算
ピーク時間帯は1時間、すなわち3,600秒です。したがって、CPU使用率は (2,160秒 / 3,600秒) × 100 = 60% です。
したがって、ピーク時間帯のCPU使用率は60%が正解です。この問題では、各トランザクションにおけるCPU要求時間を正確に計算し、それをピーク時間の総時間で割ることで使用率を求める必要がありました。