応用情報技術者試験 令和元年秋 午前問78 解説付き過去問
問題
プログラムの著作物について、著作権法上、適法である行為はどれか。
正解
解説
この問題は、プログラムの著作物に関する著作権法上の適法・違法な行為を見極める問題です。著作権法に基づき、次の観点から解説します。
- 著作権法におけるプログラムの扱い
- 改変行為の適法性
- 他の行為の違法性
- 海賊版と知りながらプログラムを入手し業務で使用する
- 購入プログラムを複製し、社内教育用に配布する
- 職務著作のプログラムを担当者が独断で複製・貸与する
プログラムは「著作物」として保護されており、購入したプログラムであっても、著作権者の許可なく複製・配布・貸与することは原則として禁止されています。特に、法人が利用する場合、ライセンス契約や使用許諾の条件を厳守する必要があります。
著作権法第47条の4では、プログラムの所有者が自らの使用のために、プログラムを改変することが認められています。たとえば、処理速度の向上や機器との適合のための改変は、「適法な私的利用」とされます。
したがって、「処理速度を向上させるために、購入したプログラムを改変した」という行為は、著作権法の範囲内であり、適法な行為です。
以下のような行為は、著作権者の権利を侵害するため違法となります:
これらはすべて、著作権者の複製権・頒布権を侵害する行為であり、たとえ善意や教育目的であっても、正当化されるものではありません。
したがって、正しく適法とされるのは「購入したプログラムを処理速度向上のために改変した」行為です。