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合格発表日:2025年7月3日(あと33日)

応用情報技術者試験 令和元年秋 午前問75 解説付き過去問

問題

ワークサンプリング法の説明はどれか。

正解

解説

ワークサンプリング法についての説明を理解するためには、その特徴と適用方法を明確に把握することが重要です。ワークサンプリング法は作業時間の推定において、実際の作業をランダムな時間に観測し、それに基づいて統計的に分析を行う手法です。

  1. ワークサンプリング法の基本概念
    ワークサンプリング法は、作業中のさまざまな活動をランダムな時点で観測し、そのデータから作業時間の統計的推定を行う方法です。具体的には、観測回数と観測時刻をあらかじめ計画的に定め、その時間に作業を観測します。この方法は、大量のデータを要する全時間測定の代わりに、一部のデータのみを用いることで、効率よく作業分析を行うことができます。

  2. 統計的理論の適用
    観測されたデータは、作業要素ごとの発生確率を算出するために使用されます。例えば、ある特定の作業要素が観測された回数を総観測回数で割ることで、その作業要素の作業中の占める割合を推計できます。これにより、作業全体における各要素の時間的比率を見積もり、全体の作業時間を推定することが可能になります。この過程で統計的理論が活用され、誤差の少ない推計が実現されます。

したがって、正解の説明「観測回数・観測時刻を設定し、実地観測によって観測された要素作業数の比率などから、統計的理論に基づいて作業時間を見積もる。」は、ワークサンプリング法の基本的な手法を正しく表しています。この手法は、時間的な資源を効率良く使いながら信頼性の高い作業時間の見積もりを提供するために広く採用されています。