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合格発表日:2025年7月3日(あと33日)

応用情報技術者試験 令和元年秋 午前問58 解説付き過去問

問題

クラウドサービスの導入検討プロセスに対するシステム監査において、クラウドサービス上に保存されている情報の消失の予防に関するチェックポイントとして、最も適切なものはどれか。

正解

解説

クラウドサービスの導入検討プロセスにおいて、情報の消失を予防するための重要なチェックポイントについて考える際、クラウドサービスの提供者の信頼性と事業継続性が重要ポイントである理由を解説します。

  1. クラウドサービスの信頼性と事業継続性
    クラウドサービス上のデータは物理的な管理から離れ、サービス提供者がデータの保全、アクセス、バックアップを行います。ここで重要なのは、サービス提供者が信頼できるかどうか、また事業が長期間にわたって安定して継続されるかです。提供者が信頼できない場合や事業の継続が不確かな場合、データの消失リスクが大きくなります。具体的には、不測の事業停止や倒産が発生した場合にデータの回収やアクセスが困難になるリスクがあります。

  2. 他のチェックポイントとの比較
    IDの一元管理や通信の暗号化はセキュリティ対策として重要ですが、これらは情報の不正アクセスを防ぐための措置であり、サービス自体の信頼性や事業継続性とは異なります。障害時の最大許容停止時間の検討も重要ですが、これはサービスの可用性に関わる問題であり、直接的なデータ消失とは連動しない場合があります。したがって、サービス提供者の信頼性と事業継続性を確認することは、情報消失のリスクを最も直接的に減少させる方法と言えます。

したがって、クラウドサービスを提供する事業者に信頼が置け、かつ、事業やサービスが継続して提供されるかどうかが検討されているかが、情報の消失予防における最も適切なチェックポイントです。