応用情報技術者試験 令和元年秋 午前問32 解説付き過去問
問題
イーサネットで使用されるメディアアクセス制御方式であるCSMA/CDに関する記述として、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、イーサネットのメディアアクセス制御方式であるCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)についての理解を試すものです。
- CSMA/CDの基本概念
CSMA/CDは、イーサネットネットワークで使用されるメディアアクセス制御プロトコルの一つです。このプロトコルでは、ネットワーク上の各ステーション(ネットワークに接続しているデバイス)がデータを送信する前に、通信媒体(ケーブルなど)が空いているかどうかを確認します。これを「キャリア検知」と言います。もし通信路が空いていれば、データの送信を開始します。 - 衝突検出と再送処理
CSMA/CDの「CD」は「Collision Detection」を意味し、これは衝突検出のことです。複数のステーションが同時にデータを送信し始めた場合、データ同士が衝突する可能性があります。CSMA/CDでは、そのような衝突が発生した場合、それを検出し、当事者のステーションに衝突が発生したことを通知します。通知を受けたステーションは、ランダムな時間待った後にデータの再送を試みます。このプロセスにより、ネットワーク上でのデータ送信が効率的に行われるように設計されています。
したがって、正しい選択肢は「それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに、送信データの衝突が起きた場合は再送する」と述べているもので、CSMA/CDの基本的な動作原理を正確に説明しています。