応用情報技術者試験 平成30年春 午前問79 解説付き過去問
問題
企業のWebサイトに接続してWebページを改ざんし、システムの使用目的に反する動作をさせて業務を妨害する行為を処罰の対象とする法律はどれか。
正解
解説
この問題は、Webページの改ざんとその法的な処罰に関連する法律を問うものです。
- Webページの改ざんとは
Webページの改ざんとは、不正にアクセスしてウェブサイトの内容を勝手に変更する行為を指します。このような行為は、情報の信頼性やセキュリティを著しく損ねるため、非常に重大な犯罪行為として扱われます。 - 刑法における処罰
日本の刑法では、他人の権利を侵害する形でコンピューターに不正アクセスを行い、データを改ざんする行為は「不正指令電磁的記録に関する罪」(刑法第168条の2)として処罰されます。この法律は、システムへの不正な介入や改ざんによって発生する問題を防止することを目的としています。 - 他の選択肢との比較
特定商取引法は主に消費者保護を目的とし、不正競争防止法は知的財産権の保護などを目的としていますが、これらはWebページ改ざんそのものの行為を直接的に処罰の対象とするものではありません。プロバイダ責任制限法は、インターネットサービスプロバイダの責任を制限する内容であり、こちらも直接的な改ざん行為の処罰には関与しません。
したがって、企業のWebページを改ざんする行為を処罰の対象とする法律は「刑法」が正解です。この法律が改ざん行為を直接的に取り締まり、犯罪として処罰することで、情報セキュリティの確保と法秩序の維持を図っています。