応用情報技術者試験平成30年春午前問55 解説付き過去問

問題

JIS Q 20000-1:2012(サービスマネジメントシステム要求事項)は、サービスマネジメントシステム(以下、SMSという)及びサービスのあらゆる場面でPDCA方法論の適用を要求している。 SMSの実行(Do)の説明はどれか。

SMS及びサービスのパフォーマンスを継続的に改善するための処置を実施する。

SMSを確立し、文書化し、合意する。

サービスの設計、移行、提供及び改善のためにSMSを導入し、運用する。

方針、目的、計画及びサービスの要求事項について、SMS及びサービスを監視、測定及びレビューし、それらの結果を報告する。

JIS Q 20000-1:2012におけるサービスマネジメントシステム(SMS)の要求事項とPDCA方法論の適用についての問題です。この問題では、PDCAサイクルの実行段階「Do」に焦点を当てています。

PDCAサイクルの概要
PDCAサイクルは、Plan（計画）、Do（実行）、Check（評価）、Act（改善）の四つのフェーズからなります。このサイクルを通じて、組織は継続的なサービス改善を推進します。各フェーズはサービス管理プロセスの異なる側面に対応しており、それぞれが重要な役割を持っています。
SMSの実行「Do」の特徴
「Do」フェーズでは、計画されたサービスマネジメントのアクションを実際に実行します。これには、サービスの設計、移行、提供、及び改善が含まれます。SMSを導入し、運用することは、サービス提供プロセス全体を通じて効果的なマネジメントを確保するための核心的な活動です。このフェーズでの活動は、サービスが顧客の要求と組織の目標に適合するようにすることを目的としています。具体的には、サービス設計における要求事項の明確化、適切なリソースの配分、リスク管理戦略の実施などが行われます。

したがって、「サービスの設計、移行、提供及び改善のためにSMSを導入し、運用する。」が「Do」フェーズに該当し、正解です。この選択肢はSMSの実行フェーズの活動を的確に表しており、PDCAサイクル内での「Do」に該当するプロセスを正確に捉えています。