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合格発表日:2025年7月3日(あと59日)

応用情報技術者試験 令和7年春 午前問74 解説付き過去問

問題

様々な需要予測モデルのもととなっている時系列モデルに関する記述として、適切なものはどれか。

正解

解説

この問題は、時系列モデルの中でも特に需要予測における移動平均法と指数平滑法の特性と効果に関する理解を問うものです。

  1. 移動平均法の特徴
    移動平均法は、過去のデータを一定期間で区切ってその平均値を利用する方法です。この方法では、平均する期間を長くするほど、データの変動が平滑化され、短期的な変化は捉えにくくなります。逆に短期間であれば、直近の変動を敏感に捉えることができますが、長期的なトレンドの把握には向いていません。

  2. 指数平滑法の特徴
    指数平滑法は、過去のデータに重みをつけて平滑化する方法で、平滑化定数(α)が大きいほど直近のデータを、小さいほど過去のデータを重視します。この特性により、αの値に応じてモデルの反応性を調整することができます。特に、直近のデータを重視する場合(αが大きい場合)、短期的な変動に敏感なモデルとなり、予測の精度が向上することが期待されます。これは、急激な市場の変化や新しいトレンドが出現した際に特に有効です。

したがって、正解は「指数平滑法は、過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である」という記述です。この記述は指数平滑法の特性を正確に表しており、需要予測において予測の精度を最大化するために重要な考慮事項であることを示しています。