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合格発表日:2025年7月3日(あと59日)

応用情報技術者試験 令和7年春 午前問66 解説付き過去問

問題

ベンダーX社に対して、表に示すように要件定義フェーズから運用テストフェーズまでを委託したい。 X社との契約に当たって、"情報システム・モデル取引・契約書<第二版>"に照らし、各フェーズの契約形態を整理した。 a~dの契約形態のうち、準委任型が適切であるとされるものはどれか。

正解

解説

この問題は、情報システム開発の各フェーズにおける契約形態の適切な選択について問うものです。
「情報システム・モデル取引・契約書<第二版>」に基づき、作業成果の性質や責任の所在から、請負契約と準委任契約を使い分ける必要があります。

  1. 契約形態の違い
    請負契約は、成果物の完成を目的とし、その結果に対する責任を請け負う契約です。成果物の納入と検収が前提となります。
    一方、準委任契約は、業務の遂行そのものが目的であり、成果物の完成責任は求められません。
    作業内容が明確でなく、結果責任を問うことが難しいフェーズにおいて適しています。

  2. 各フェーズに適した契約形態
    a:要件定義
    要件の調整や整理など、成果物よりも業務遂行そのものが重要であるため、準委任契約が適しています。

    b:システム化構想策定
    経営戦略や業務分析に基づく構想の策定は、成果物の完成よりも助言・支援が中心であるため、準委任契約が適しています。

    c:詳細設計、プログラミング、ソフトウェア単体テスト
    設計書やプログラムといった具体的な成果物を完成させる必要があり、請負契約が適しています。

    d:運用テスト
    テストの実施や支援が中心であり、業務遂行に関する支援が求められる場面では準委任契約が適しています。

以上から、準委任契約が適切なフェーズは「要件定義(a)」と「運用テスト(d)」であると判断できます。