応用情報技術者試験 令和7年春 午前問50 解説付き過去問
問題
スクラムにおいて繰り返し実行するイベントのうち、ステークホルダに作業の結果をプレゼンテーションして、プロダクトゴールに対する進捗について話し合い、必要に応じてスコープを調整するイベントはどれか。
正解
解説
スクラムフレームワークにおける各イベントの目的と特徴を理解することは、正しいイベントの選択とアジャイルプロジェクト管理の成功に不可欠です。この問題では、ステークホルダーに対して作業の結果をプレゼンテーションし、プロダクトゴールに関する進捗を話し合い、必要に応じてスコープを調整するイベントを特定することが求められています。
- スプリントプランニングの目的
スプリントプランニングは、スプリントの目標を設定し、実行する作業項目を選択し、作業計画を策定するために行われます。この段階では、チームはどのバックログアイテムが次のスプリントで取り組むべきかを決定し、それらのタスクを分解して実行計画を立てます。ステークホルダーとの進捗報告やスコープ調整はこのイベントの主目的ではありません。 - スプリントレビューの特徴
スプリントレビューはスプリントの終了時に行われる会議で、チームがステークホルダーに対して成果物をデモンストレーションする場です。この会議の目的は、プロダクトの進捗をレビューし、プロダクトバックログを更新することにより、次のスプリントの優先順位を調整する機会を提供することです。ステークホルダーからのフィードバックを受け入れ、必要に応じてプロジェクトのスコープや方向性を調整します。この説明は、問題文で求められているイベントの特性と一致しています。 - デイリースクラムの役割
デイリースクラムは、その日の作業開始前に短時間行われるスタンドアップミーティングで、チームメンバーそれぞれが何を達成したか、その日何をする予定か、何か問題はないかを共有します。このミーティングはチーム内のコミュニケーションと問題解決を促進することを目的としており、ステークホルダーへのプレゼンテーションやプロダクトゴールの進捗討論の場ではありません。 - レトロスペクティブの目的
レトロスペクティブはスプリントの終わりにチームが過去のスプリントを振り返り、プロセスの改善点を議論する会議です。このイベントは内省的であり、作業の効率化やチームの協力方法の改善に焦点を当てています。ステークホルダーとの進捗の共有やスコープの調整は主な目的ではありません。
したがって、ステークホルダーに対する成果のプレゼンテーションとプロダクトゴールに関する進捗の議論、スコープの調整を行うイベントは「スプリントレビュー」です。このイベントが問題文で求められている条件を完全に満たしています。