応用情報技術者試験令和7年春午前問9 解説付き過去問

問題

DMAコントローラーの説明として、適切なものはどれか。

MPUでは時間が掛かる積和演算を、高速に行う。

仮想メモリ機能、メモリ保護機能などのメモリ管理機能を提供する。

動作クロックに合わせてカウントするカウントレジスタをもち、それによって時間の経過を保持する。

メモリと入出力装置、又はメモリとメモリとの間のデータ転送を、MPUを介さずに行う。

この問題は、DMA（Direct Memory Access）コントローラーの機能と役割について詳しく理解することを目的としています。

DMAコントローラーの基本概念
DMAコントローラーは、主にメモリと入出力装置、またはメモリ同士間のデータ転送をCPU（MPU）の介在なしに直接行うためのハードウェアです。この機能により、CPUは他の処理に集中できるため、システム全体の効率が向上します。
DMAの動作プロセス
DMAコントローラーは、CPUからのデータ転送要求を受けた後、CPUとは独立してメモリアドレスを操作し、データの読み出しや書き込みを行います。これにより、データ転送中でもCPUはプログラムの実行を続けることができ、マルチタスク環境でのパフォーマンスが改善されます。
DMAの利点
DMAを使用する最大の利点は、高速なデータ転送とCPUの負担軽減です。特に大量のデータを扱う場合、CPUがデータ転送のために多くの時間を費やすことなく、他の重要な処理に集中できるため、システムの応答性と効率が向上します。

したがって、メモリと入出力装置、またはメモリとメモリとの間のデータ転送をMPUを介さずに行う機能を持つのがDMAコントローラーであり、これが正解の根拠です。