応用情報技術者試験 令和6年春 午前問43 解説付き過去問
問題
SPF(Sender Policy Framework)の仕組みはどれか。
正解
解説
SPF(Sender Policy Framework)は、電子メールの送信元ドメインが詐称されていないかどうかを、受信側のサーバが検証するための仕組みである。特に、なりすましメール(スパムやフィッシングなど)への対策として広く利用されている。
- SPFの仕組み
送信元のドメインには、そのドメインから正当な送信が許可されているメールサーバのIPアドレス情報がDNSに登録されている。これをSPFレコードと呼ぶ。
受信側のメールサーバは、送信されたメールのドメインと送信元のIPアドレスを照合し、そのIPアドレスがSPFレコードに登録されているかを確認する。
一致すれば正当な送信元と判断され、一致しない場合は詐称の可能性があると判断される。 - なりすまし対策の重要性
SPFは、送信者のドメインを詐称して正規のドメインになりすます攻撃(ドメインスプーフィング)を防ぐために用いられる。特に、企業や金融機関などを偽装したフィッシングメールの対策として有効である。 - 他の選択肢との比較
- 電子メールに付与されるデジタル署名の確認は、DKIM(DomainKeys Identified Mail)やS/MIMEの仕組みである。
- メールのアーカイブは、送信制御とは関係なく、ログ管理や証跡保持を目的とするものである。
- 上司の承認を必要とする送信制御は、ワークフロー管理の一環であり、SPFとは無関係である。