応用情報技術者試験 令和6年春 午前問38 解説付き過去問
問題
公開鍵暗号方式を使った暗号通信をn人が相互に行う場合、全体で何個の異なる鍵が必要になるか。
ここで、一組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える。
正解
解説
公開鍵暗号方式は、送信者が受信者の公開鍵を使ってデータを暗号化し、受信者が自分の秘密鍵を使って復号する方式である。
この方式では、秘密鍵と公開鍵のペアが1人につき1組ずつ必要になる。
- 公開鍵暗号方式の特徴
公開鍵暗号では、暗号化と復号に異なる鍵を使用する。送信側は受信側の「公開鍵」を使って暗号化し、受信側は自分の「秘密鍵」を使って復号するため、各ユーザが自身専用の鍵ペアを持つ必要がある。 - n人が相互に暗号通信を行う場合
このとき、全てのユーザが自分用の公開鍵と秘密鍵を保持していれば、他のすべてのユーザはその人の「公開鍵」を使って暗号化することができる。 公開鍵は他者に公開されているため、個別の通信経路ごとに新たな鍵を用意する必要はない。 したがって、各ユーザが1組の鍵(公開鍵と秘密鍵)を持つことで十分であり、n人なら鍵の組数はn組となる。
1組あたり2個の鍵を数えるので、鍵の総数は「2n個」である。 - 他の選択肢との比較
- 共通鍵暗号方式の場合、任意の2人間で1つの共通鍵を必要とするため、n(n-1)2 個の鍵が必要になる。
- n+1や n2 などは、公開鍵暗号方式における鍵の必要数の条件とは一致しない。