応用情報技術者試験ナビ ロゴ 応用情報技術者試験ナビ
次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年春 午前問30 解説付き過去問

問題

CSMA/CD方式のLANに接続されたノードの送信動作に関する記述として、適切なものはどれか。

正解

解説

CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)は、主に有線LAN(特にEthernet)で用いられる通信制御方式である。複数のノードが共通の伝送媒体(バス)を共有する環境において、同時送信による衝突(コリジョン)を検出し、適切に再送信を行うことで通信の効率と整合性を保つ。
  • CSMA/CDの基本動作
    - 各ノードは、送信の前にキャリアセンス(carrier sense)を行い、伝送媒体が使用中かどうかを確認する。
    - 伝送媒体が空いていれば送信を開始する。
    - もし他のノードと同時に送信を開始した場合、信号が衝突してコリジョンが発生する。
    - コリジョンが検出されると、各ノードはジャミング信号を送出し、送信を中断する。
    - その後、ノードごとにランダムな時間(バックオフ時間)を待ってから再送信を試みる。

  • 他の方式との違い
    - トークンパッシング方式は、リング型ネットワークでトークンと呼ばれる送信権を持ったフレームを巡回させる方式であり、CSMA/CDとは異なる。
    - タイムスロットを割り当てる方式はTDMA(Time Division Multiple Access)であり、CSMA/CDのような競合回避の手法ではない。
    - ノードに論理的な順序を与えて順番に送信権を渡す方式も別の制御方式であり、CSMA/CDでは用いられない。

このように、CSMA/CD方式は「伝送媒体の使用状況を監視し、空いていれば送信、衝突時はランダムな再送」を行う仕組みであり、特にバス型のEthernetにおいて一般的に採用されてきた通信制御方式である。