応用情報技術者試験 令和6年春 午前問28 解説付き過去問
問題
データウェアハウスのテーブル構成をスタースキーマとする場合、分析対象のトランザクションデータを格納するテーブルはどれか。
正解
解説
スタースキーマとは、データウェアハウスにおいて広く用いられるテーブル設計の手法であり、1つの中心となるテーブルと、それを取り囲む複数のテーブルによって構成される。中心のテーブルは分析対象のデータを格納し、周囲のテーブルはその分析軸(分類・属性)を表す。
- スタースキーマの構成要素
スタースキーマは、中央に「ファクトテーブル(Fact Table)」を配置し、その周囲に「ディメンジョンテーブル(Dimension Table)」を放射状に配置する構造をとる。
ファクトテーブルは、売上や在庫、取引記録などの定量的なトランザクションデータを格納し、ディメンジョンテーブルは「日付」「商品」「店舗」などの属性情報を提供する。 - ファクトテーブルの役割
ファクトテーブルには以下の特徴がある。
- 数量、金額などの集計・分析対象となる数値データ(メジャー)を格納する
- 複数のディメンジョンテーブルと外部キーで関連付けされる
- 分析対象のトランザクションが1件ごとに記録される - 他のテーブルとの違い
- ディメンジョンテーブルは、分析の軸となるカテゴリ情報(例:顧客名、商品名など)を保持する補助的なテーブルであり、直接トランザクションデータを持つわけではない。
- サマリテーブルは、ファクトテーブルのデータをあらかじめ集計したもので、分析処理を高速化する目的で利用される補助的な構造である。
- ルックアップテーブルは、特定のコードや識別子に対する対応表として使われ、正規化データベースでの補完的な役割を持つが、トランザクションデータは保持しない。