応用情報技術者試験 令和6年秋 午前問47 解説付き過去問
問題
マイクロサービスアーキテクチャを利用するとき、システム構築上の利点はどれか。
正解
解説
マイクロサービスアーキテクチャは、システムを複数の独立したサービスに分割し、それぞれを疎結合で運用する手法である。このアプローチには以下のような利点がある。
- 各サービスの変更がしやすい
マイクロサービスは独立して開発・デプロイできるため、特定の機能を変更しても他のサービスに影響を与えにくい。このため、システム全体を停止することなく、一部の機能を迅速に改善・修正できる。 - 各サービスが使用する、プログラム言語、ライブラリ及びミドルウェアを統一しやすい
マイクロサービスでは、サービスごとに最適な技術を選択できるため、プログラム言語やライブラリ、ミドルウェアを統一しやすいという利点はない。むしろ、各サービスが異なる技術を利用できる柔軟性がある。 - 各サービスが保有するデータの整合性を確保しやすい
マイクロサービスでは、各サービスが独立したデータストアを持つことが一般的であり、トランザクションの一貫性を保証するのが難しくなる。そのため、分散トランザクションなどの工夫が必要となる。 - 各サービスを呼び出す回数が減るので、オーバーヘッドが削減できる
マイクロサービスはサービス間通信(API呼び出し)が増えるため、オーバーヘッドはむしろ増える可能性がある。適切な設計をしなければ、通信遅延が発生し、パフォーマンスの問題が生じることもある。