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次回試験日:2025年4月20日(あと1日)

応用情報技術者試験 令和6年秋 午前問19 解説付き過去問

問題

分散開発環境において、各開発者のローカル環境に全履歴を含んだ中央リポジトリの完全な複製をもつことによって、中央リポジトリにアクセスできないときでも履歴の調査や変更の記録を可能にする、バージョン管理ツールはどれか。

正解

解説

この問題は、分散型バージョン管理ツールの特徴に関する知識を問うものです。

Gitの特徴
Gitは、分散型バージョン管理ツールとして広く利用されています。その主な特徴は以下の通りです。

  • ローカルリポジトリに全履歴を保持
    各開発者のローカル環境には、中央リポジトリの完全な複製が保存されます。このため、中央リポジトリへのアクセスができない場合でも、履歴の調査や変更内容の記録、コミットなどの操作が可能です。
  • 分散開発環境への適応
    分散開発環境での効率的な作業が可能であり、開発者同士が直接変更内容を交換することもできます。
  • ブランチ操作が容易
    軽量なブランチ操作が可能であり、独立した開発を並行して進めることができます。また、ブランチのマージ機能も強力です。

他の選択肢について
以下に、他の選択肢で挙げられたツールについて説明します。

  • Apache Subversion
    中央集約型のバージョン管理ツールです。リポジトリの履歴を調査するためには中央サーバへのアクセスが必要であり、Gitのように完全な複製をローカルに保持することはできません。
  • CVS
    中央集約型のバージョン管理ツールで、歴史的にはSubversionの前身ともいえるツールです。Gitのような分散型の機能はありません。
  • RCS
    単一ファイルのバージョン管理を行うためのツールであり、チーム開発には向きません。分散型の機能は備わっていません。

以上の特徴から、問題文の条件を満たすバージョン管理ツールはGitです。