応用情報技術者試験 令和3年春 午前問52 解説付き過去問
問題
表は、RACIチャートを用いた、ある組織の責任分担マトリックスである。
条件を満たすように責任分担を見直すとき、適切なものはどれか
[条件]
[条件]
- 各アクティビティにおいて、実行責任者は1人以上とする。
- 各アクティビティにおいて、説明責任者は1人とする。

正解
解説
この問題は、RACIチャート(責任分担マトリックス)における役割の見直しに関する理解を問うものです。特に、アクティビティごとに設定された責任が、与えられた条件を満たすように調整されているかを判断します。
- RACIチャートの構成
RACIチャートでは、各アクティビティに対して関係者の役割を以下のように分類します。
- R(Responsible):作業の実行を担う実行責任者。1人以上必要です。
- A(Accountable):作業の完了に対する最終責任を負う説明責任者。1人だけ必要です。
- C(Consulted):作業に対して助言を行う相談役。
- I(Informed):作業の状況を通知される情報提供対象者。 - 設問の条件と現状の確認
設問では、以下の2つの条件を満たすよう責任を見直す必要があります。
- 各アクティビティに実行責任者(R)が1人以上必要。
- 各アクティビティに説明責任者(A)は1人のみ必要。
RACIチャートを確認すると、アクティビティ④において、佐藤と田中の2人がA(説明責任者)に設定されており、条件違反が生じています。これを解消するには、どちらか一方のAを別の役割に変更する必要があります。 - 適切な見直しの判断
アクティビティ④で田中の責任をAからRに変更することで、説明責任者が1人に絞られ、かつ実行責任者(R)も1人以上配置されることになります。他の選択肢では、Rが不足したりAが複数になったりと、設問の条件を満たすことができません。
したがって、アクティビティ④の田中の責任をAからRに変更するのが、条件を満たす適切な見直しです。