応用情報技術者試験 令和2年秋 午前問42 解説付き過去問
問題
暗号方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、暗号方式の基本的な特徴と誤解を明確化することを目的としています。選択肢の中から正しい記述を選ぶことで、暗号技術の理解を深めることが求められます。
- AESとRSAの暗号方式
AESは実際には共通鍵暗号方式の一種であり、暗号化と復号に同じ鍵を使用します。一方、RSAは公開鍵暗号方式であり、暗号化には公開鍵を、復号には秘密鍵を使用します。したがって、この選択肢は誤りです。 - 共通鍵暗号方式の鍵使用法
共通鍵暗号方式では、暗号化と復号に同一の鍵を使用するという原則があります。この方式では、通信する両者が事前に同じ鍵を共有している必要があり、その鍵の管理と配送がセキュリティの重要な部分となります。この選択肢は正しい記述です。 - 公開鍵暗号方式の鍵使用法
公開鍵暗号方式では、暗号化に公開鍵を使用し、復号には対応する秘密鍵を使用します。したがって、復号に使用する鍵を公開するというのは誤りであり、正しくは暗号化に使用する鍵(公開鍵)が公開されます。この選択肢も誤りです。 - ディジタル署名の使用方式
ディジタル署名には公開鍵暗号方式が使用されます。署名者は自身の秘密鍵で署名を行い、受信者はその公開鍵を用いて署名を検証します。共通鍵暗号方式では、このような署名と検証のプロセスが実現できません。この選択肢も誤りです。
したがって、「共通鍵暗号方式では、暗号化及び復号に同一の鍵を使用する」という記述が正解です。この記述は共通鍵暗号方式の基本的な特性を正確に説明しています。