応用情報技術者試験 令和元年秋 午前問46 解説付き過去問

この問題は、ソフトウェアの要求分析や設計において使用されるペトリネットについて問うものです。ペトリネットは特定のモデリング技術であり、その特性と構造を理解することが重要です。

1. ペトリネットの基本的な概念
   ペトリネットは並行システムや非同期システムの振る舞いをモデル化するために用いられるツールです。このモデルは、システム内で発生するさまざまな独立したプロセスの間で生じる相互作用や同期を表現する能力を持っています。
   
   
2. ペトリネットの構造
   ペトリネットの構造は、プレース（状態を示す円）、トランジション（状態間の遷移を示す長方形）、そしてこれらを結ぶ有向エッジ（矢印）で構成される有向2部グラフです。プレースはシステムの状態や条件を表し、トランジションはそれらの状態間の遷移やイベントの発生を示します。並行して進行する事象間の同期を図るために、複数のプレースとトランジションが組み合わさってシステムのダイナミクスを表現します。
   
   

したがって、ペトリネットは並行して進行する事象間の同期を表す能力を持ち、その構造はプレースとトランジションという2種類の節点を持つ有向2部グラフで表されるため、これが正解の説明となります。