応用情報技術者試験 令和元年秋 午前問26 解説付き過去問
問題
データベースの概念設計に用いられ、対象世界を、実体と実体間の関連という二つの概念で表現するデータモデルはどれか。
正解
解説
この問題は、データベース設計の初期段階で使用される特定のデータモデルの特徴を問うものです。
- E-Rモデルの基本概念
E-Rモデル(エンティティ-リレーションシップ・モデル)は、データベースの概念設計において広く利用されるモデルです。このモデルは、システム内で扱う「実体(エンティティ)」とそれらの間の「関連(リレーションシップ)」を用いてデータを表現します。
実体は「もの」や「概念」など、データベースに記録される情報の基本的な要素です。関連は二つ以上の実体間の論理的なつながりを示し、データ間の相互関係を明確にします。 - 他のモデルとの比較
階層モデルとネットワークモデルは、データ間の関係を木構造やグラフ構造で表現しますが、これらは実体と関連の明確な区分が特徴的なE-Rモデルとは異なります。関係モデルはテーブルとしてデータを整理し、行と列による関係を用いるため、実体と関連を直接的に表現するE-Rモデルとは構造が異なります。
したがって、対象世界を実体と実体間の関連という二つの概念で表現するデータモデルとして、E-Rモデルが正解です。