応用情報技術者試験 平成31年春 午前問53 解説付き過去問
問題
図のアローダイアグラムから読み取れることとして、適切なものはどれか。
ここで、プロジェクトの開始日を1日目とする。


正解
解説
- 問題の概要
この問題は、アローダイアグラムを読み取り、各作業の依存関係や日数に基づき、開始可能日・終了日・総余裕日数を算出することで、正しい記述を判断するものである。特に、クリティカルパスや各作業の最早開始日、最遅開始日を把握することが重要である。 - クリティカルパスの算出
全ての作業経路の所要日数を計算すると、最長経路(クリティカルパス)は以下となる:
B→(ダミー)→C→G→H
→ 所要日数:10+0+20+20+10=60日
このため、プロジェクト全体の最短完了日数は60日である。 - 選択肢の検証
- 作業Cの先行作業はAとBであり、Bの完了は10日目、Aの完了は5日目なので、最も早く開始できるのは11日目となる。したがって、6日目開始は誤りである。
- 作業Dは経路A→D→H(5+30+10=45日)またはB→(ダミー)→D→H(10+0+30+10=50日)に属しており、最長経路(60日)には含まれないため、クリティカルパス上の作業ではない。記述は誤りである。
- 作業Eの最早開始日は、A(5日)とB(10日)の完了後であるため11日目、最遅開始日はHの開始最遅日(60-10=50日)からEの所要日数10日を引いた41日目である。
総余裕日数=41-11=30日であり、この記述は正しい。 - 作業Fは、Bの完了(10日)後に開始可能なので、最早開始日は11日目、Hに間に合う最遅開始日は60-10(H)-10(F)=40日目である。よって、最遅開始日は11日目ではなく40日目であり、記述は誤りである。
- 作業Cの先行作業はAとBであり、Bの完了は10日目、Aの完了は5日目なので、最も早く開始できるのは11日目となる。したがって、6日目開始は誤りである。
- 結論
作業Eの総余裕日数が30日であるという記述が正しく、他の選択肢はすべてアローダイアグラムの依存関係や所要日数に基づく計算結果と一致しない。したがって、正解はこの記述となる。