応用情報技術者試験 平成31年春 午前問33 解説付き過去問
問題
図のようなIPネットワークのLAN環境で、ホストAからホストBにパケットを送信する。
LAN1において、パケット内のイーサネットフレームの宛先とIPデータグラムの宛先の組合せとして、適切なものはどれか。
ここで、図中のMACn/IPm はホスト又はルータがもつインタフェースのMACアドレスとIPアドレスを示す。


正解
解説
この問題では、LAN1内でホストAからホストBにパケットを送信する際の、イーサネットフレームの宛先MACアドレスとIPデータグラムの宛先IPアドレスの組み合わせが問われています。重要なのは、ネットワーク層とデータリンク層のアドレスがどのように使用されるかを理解することです。
- イーサネットフレームとIPデータグラムの役割
イーサネットフレームはデータリンク層で使用され、パケットの物理的な転送を担います。ここでの宛先MACアドレスは、直接的な次のホップ(通常はルータや別のホスト)を指し示します。一方、IPデータグラムはネットワーク層で使用され、最終的な宛先ホストのIPアドレスを含んでいます。このため、IPデータグラムの宛先は変更されず、最終目的地まで持ち運ばれます。 - ホストAからホストBへの送信プロセス
ホストAがホストBへパケットを送る場合、LAN1内を移動するため、最初にルータRを経由する必要があります。したがって、イーサネットフレームの宛先MACアドレスはルータRのLAN1に接続されているインターフェースのMACアドレスである必要があります。一方で、IPデータグラムの宛先IPアドレスは最終目的地であるホストBのIPアドレスとなります。
したがって、正しいイーサネットフレームの宛先MACアドレスはルータRのLAN1インターフェースのMACアドレス、IPデータグラムの宛先IPアドレスはホストBのIPアドレスとなります。