応用情報技術者試験 平成30年秋 午前問66 解説付き過去問
問題
ベンダX社に対して、表に示すように要件定義フェーズから運用テストフェーズまでを委託したい。
X社との契約に当たって、"情報システム・モデル取引・契約書<第一版>"に照らし、各フェーズの契約形態を整理した。
a~dの契約形態のうち、準委任型が適切であるとされるものはどれか。


正解
解説
この問題は、情報システムの各開発フェーズに適した契約形態として、どの工程が準委任型契約に該当するかを問うものです。
- 準委任型契約の特徴
準委任型契約は、業務の実施自体を目的とし、成果物の完成を目的としない契約形態です。
この契約では、業務遂行における成果物が具体的に定義されていない段階で用いられ、受託者は善管注意義務を負って作業を遂行します。 - 各フェーズと契約形態の対応
「情報システム・モデル取引・契約書」では、各工程に応じて契約形態を分類しています。
- a(要件定義):システムの要求や業務内容を整理する段階であり、成果物が確定していないため準委任型が適切です。
- b(システム内部設計):設計成果物の完成を目的とするため請負型が適切です。
- c(システム結合テスト):テスト計画と成果が明確であり、請負型が適切です。
- d(運用テスト):実環境での運用適合性確認であり、柔軟な対応が必要となるため準委任型が適切です。
- 準委任型に該当する工程
上記の対応から、a(要件定義)とd(運用テスト)の2つの工程が準委任型契約に適しています。
したがって、準委任型契約が適切な工程は a と d であり、正解はこれに対応する組合せです。