応用情報技術者試験 平成30年秋 午前問58 解説付き過去問
問題
システム監査における、サンプリング(試査)に関する用語の説明のうち、適切なものはどれか。
正解
解説
システム監査において、サンプリング(試査)は監査の効率を高めるために重要な役割を果たします。この問題は、サンプリングに関連する用語の正しい説明を尋ねています。
- 許容逸脱率とは
許容逸脱率は、内部統制の枠組みの中で、監査人が許容できる最大の逸脱率を指します。これは監査プロセスにおいて、どれだけの逸脱を許容するかを定義することにより、サンプルサイズの決定に直接関連します。サンプルサイズが大きければ大きいほど、許容逸脱率は低く設定される傾向にあります。 - サンプリングリスクとは
サンプリングリスクは、サンプルが母集団の特性を正確に反映していないリスクを指します。このリスクは、サンプル選択の方法やサンプルサイズに依存しますが、固有リスクや統制リスクとは異なり、これらのリスク要因を掛け合わせたものではありません。 - 統計的サンプリングとは
統計的サンプリングは、ランダム選択や確率的選択を用いてサンプルを取る方法です。この方法では、サンプルの結果から母集団の性質を統計的に推定することができます。特定の例外取引を全て抽出する方法は、統計的サンプリングとは異なり、より対象を絞った抽出法に該当します。 - 母集団とは
母集団は、監査や調査の対象となる全データセットを指します。この集合から抽出されるサンプルによって、全体の特性や問題点を推測します。母集団がリスクが高いデータの集合だけで構成されるわけではなく、様々な特性を持つデータ全体を含みます。
したがって、許容逸脱率の説明が正確であると判断される理由は、内部統制の逸脱に対して許容できる最大限度を示し、それがサンプルの件数を決定する際の重要な指標になるためです。