応用情報技術者試験 令和7年春 午前問69 解説付き過去問
問題
カーシェアビジネスをビジネスモデルキャンバスに当てはめた。
bに該当するものはどれか。
なお、ア~エはa~dのいずれかに該当する。
〔カーシェアビジネス〕
〔ビジネスモデルキャンバス〕
〔カーシェアビジネス〕
- カーディーラーから車両を調達し、維持・メンテナンスしながら、その車両を提携駐車場に保管・準備する。
- 必要なときだけ車両を使いたい人が登録する会員制度を構築し、会員から月会費を徴収する。
- 会員向けのWebサイトで、会員に使いたい車両や利用時間などを予約してもらい、会員に対して車両の時間貸しを行い、利用料を徴収する。
〔ビジネスモデルキャンバス〕

正解
解説
この問題は、カーシェアビジネスをビジネスモデルキャンバスの9要素に当てはめ、そのうち「b」に該当するものを問うものです。
ビジネスモデルキャンバスは、事業の構造や価値提供の仕組みを視覚的に整理するためのフレームワークであり、「b」は提供価値(Value Proposition)を示す領域です。
- 提供価値(Value Proposition)の意味
提供価値とは、顧客にとって魅力のある製品・サービスの特徴や利便性など、ビジネスが提供する主な価値のことを指します。
顧客がそのビジネスを選ぶ理由に直結する要素であり、「このサービスを使うことでどのような価値が得られるか」が焦点です。 - カーシェアビジネスにおける提供価値
問題文において、提供価値に相当するのは「車両の時間貸し」の仕組みです。
これは、「必要なときだけ使える」という柔軟な利用スタイルを可能にし、車を所有せずに利便性を得たいというニーズに応えるもので、まさに提供価値に該当します。
この仕組みにより、顧客はコストを抑えつつ自由な移動手段を得られるため、ビジネスの中核的な価値といえます。 - 他の要素との区別
・「月会費、利用料」は収益の流れ(Revenue Streams)
・「車両」は主要リソース(Key Resources)
・「必要なときだけ車両を使いたい人」は顧客セグメント(Customer Segments)
これらと比較して、「車両の時間貸し」が「提供価値」に最も適切であると判断できます。
したがって、ビジネスモデルキャンバスにおける「b」の項目に該当するのは、「車両の時間貸し」です。