応用情報技術者試験ナビ ロゴ 応用情報技術者試験ナビ
合格発表日:2025年7月3日(あと59日)

応用情報技術者試験 令和7年春 午前問69 解説付き過去問

問題

カーシェアビジネスをビジネスモデルキャンバスに当てはめた。 bに該当するものはどれか。 なお、ア~エはa~dのいずれかに該当する。

〔カーシェアビジネス〕
  • カーディーラーから車両を調達し、維持・メンテナンスしながら、その車両を提携駐車場に保管・準備する。
  • 必要なときだけ車両を使いたい人が登録する会員制度を構築し、会員から月会費を徴収する。
  • 会員向けのWebサイトで、会員に使いたい車両や利用時間などを予約してもらい、会員に対して車両の時間貸しを行い、利用料を徴収する。

〔ビジネスモデルキャンバス〕

正解

解説

この問題は、カーシェアビジネスをビジネスモデルキャンバスの9要素に当てはめ、そのうち「b」に該当するものを問うものです。
ビジネスモデルキャンバスは、事業の構造や価値提供の仕組みを視覚的に整理するためのフレームワークであり、「b」は提供価値(Value Proposition)を示す領域です。

  1. 提供価値(Value Proposition)の意味
    提供価値とは、顧客にとって魅力のある製品・サービスの特徴や利便性など、ビジネスが提供する主な価値のことを指します。
    顧客がそのビジネスを選ぶ理由に直結する要素であり、「このサービスを使うことでどのような価値が得られるか」が焦点です。

  2. カーシェアビジネスにおける提供価値
    問題文において、提供価値に相当するのは「車両の時間貸し」の仕組みです。
    これは、「必要なときだけ使える」という柔軟な利用スタイルを可能にし、車を所有せずに利便性を得たいというニーズに応えるもので、まさに提供価値に該当します。
    この仕組みにより、顧客はコストを抑えつつ自由な移動手段を得られるため、ビジネスの中核的な価値といえます。

  3. 他の要素との区別
    ・「月会費、利用料」は収益の流れ(Revenue Streams)
    ・「車両」は主要リソース(Key Resources)
    ・「必要なときだけ車両を使いたい人」は顧客セグメント(Customer Segments)
    これらと比較して、「車両の時間貸し」が「提供価値」に最も適切であると判断できます。

したがって、ビジネスモデルキャンバスにおける「b」の項目に該当するのは、「車両の時間貸し」です。