応用情報技術者試験 令和4年春 午前問67 解説付き過去問
問題
PPMにおいて、投資用の資金源と位置付けられる事業はどれか。
正解
解説
PPM(Product Portfolio Management:プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)は、企業が複数の事業や製品を戦略的に管理・評価するための手法であり、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)によって提唱された。
PPMでは、各事業を「市場成長率」と「相対的市場占有率」という2つの軸で分類し、4つのカテゴリに分けて分析する。
PPMでは、各事業を「市場成長率」と「相対的市場占有率」という2つの軸で分類し、4つのカテゴリに分けて分析する。
- 4つの事業区分
PPMでは以下のように事業が分類される。
- 花形(スター)
市場成長率が高く、相対的市場占有率も高い。将来の金のなる木になる可能性があるが、投資も多く必要とする。 - 問題児(クエスチョンマーク)
市場成長率は高いが、相対的市場占有率が低い。将来性はあるものの、追加投資が必要で、収益性はまだ低い。 - 金のなる木(キャッシュカウ)
市場成長率は低いが、相対的市場占有率が高い。安定した利益を生み出し、他の事業(特に問題児や花形)への投資資金の源となる。 - 負け犬(ドッグ)
市場成長率も相対的市場占有率も低い。収益も見込めず、撤退の検討対象となることが多い。
- 花形(スター)
- 問題における適用
本問では「投資用の資金源として位置付けられる事業」が問われており、これは「金のなる木」に該当する。
金のなる木は、成長は見込めないが既に市場でのシェアが高いため、大きな追加投資なしに安定した利益を生み出す。その利益を使って他の成長事業に投資するという位置付けになる。 - 他の選択肢との比較
- 市場成長率が高く、相対的市場占有率も高い事業は「花形」であり、成長が見込まれるが、投資も多く必要とする。
- 市場成長率が高く、相対的市場占有率が低い事業は「問題児」であり、資金源ではなく、むしろ資金を必要とする。
- 市場成長率も相対的市場占有率も低い事業は「負け犬」であり、資金源としては適していない。