応用情報技術者試験 令和3年春 午前問66 解説付き過去問

この問題は、システム開発委託契約におけるレベニューシェア契約の特徴を理解することを目的としています。

1. レベニューシェア契約の基本概念
   レベニューシェア契約とは、受託者が開発したシステムやソフトウェアから得られる収益を、あらかじめ定められた比率に基づいて委託者と受託者で分配するタイプの契約を指します。この契約形態では、受託者の報酬がプロジェクトの成果、すなわち収益の成功に直接リンクされるため、受託者にとっては高いモチベーションとリスクが伴います。
   
   
2. 他の契約形態との比較
   他の選択肢として挙げられた「委託側が全ての開発費を負担する」や「定額での負担」という形態は、収益の大小に関わらず固定の費用が発生するため、受託者は収益性の高低に左右されずに済みます。また、「受託側が固定額の収益を得る」という選択肢は、レベニューシェア契約の不確実性を排除した安定的な収入を保証する契約形態です。
   
   

したがって、正解は「開発するシステムから得られる収益を委託側が受託側にあらかじめ決められた配分率で分配する」です。この選択肢がレベニューシェア契約の特徴を最も正確に表しており、開発の成果に基づいた利益分配を行う点がポイントとなります。