応用情報技術者試験 平成31年春 午前問69 解説付き過去問
問題
知識創造プロセス(SECIモデル)における"表出化"はどれか。
正解
解説
この問題は、非常に重要な知識管理フレームワークであるSECIモデルの「表出化」段階について問うものです。
- SECIモデルの概要
SECIモデルは、組織の知識創造プロセスを説明するために野中郁次郎と竹内弘高によって提案されました。このモデルは、知識を暗黙知と形式知の二つに区分し、それらが相互作用することで新たな知識が創造されると説明しています。 - 「表出化」のプロセス
「表出化」はSECIモデルの四つのプロセス(社会化、表出化、結合、内面化)の一つで、主に暗黙知を形式知に変換するプロセスです。この段階では、個人の持つ経験や感覚を、言語化や文書化することによって、他の人々が理解しやすい形式知へと変換します。例えば、職人の技術をマニュアル化することがこれに該当します。 - 選択肢の分析
選択肢を見ると、暗黙知から新たに形式知を得ることが「表出化」の定義に完全に合致します。他の選択肢はSECIモデルの他のプロセス、例えば「社会化」や「内面化」などの段階に関連しています。
したがって、正解は「暗黙知から新たに形式知を得ること」です。この選択肢が「表出化」のプロセスを正確に表しており、知識を個人から組織へと共有可能な形で広めることを可能にします。