応用情報技術者試験 平成31年春 午前問63 解説付き過去問
問題
ビッグデータを有効活用し、事業価値を生み出す役割を担う専門人材であるデータサイエンティストに求められるスキルセットを表の三つの領域と定義した。
データサイエンス力に該当する具体的なスキルはどれか。


正解
解説
- 問題の目的
この問題では、データサイエンティストに求められる3つのスキル領域のうち、「データサイエンス力」に該当するスキルを選択することが求められている。
表に示されたスキルの分類を正しく理解し、選択肢を照合する必要がある。 - データサイエンス力の定義
データサイエンス力とは、データの解析に必要な統計学的手法、機械学習手法、評価指標の知識と、それを実務に応用する能力を指す。
具体的には、分析手法(例:決定木、ニューラルネットワークなど)の選定、パラメータの設定、モデルの評価といった一連のプロセスを正しく遂行できる能力が含まれる。 - 各選択肢の分析
- データの性質を踏まえた分析環境(オンプレミス or クラウド)の構築判断に関する記述であり、これはシステム設計の視点に近く、「データエンジニアリング力」に該当する。
- 事業モデルやバリューチェーンの把握、課題の構造的理解に関する記述であり、ビジネス分析能力に分類され、「ビジネス力」に該当する。
- 分散処理フレームワークを用いた並列処理システムの設計は、インフラ設計・実装に関する能力であり、「データエンジニアリング力」に該当する。
- 決定木分析やニューラルネットワークなどのモデリング手法を分析要件に応じて選択し、モデルの構築と評価を行うスキルは、データサイエンス力の中核的要素である。したがって、この選択肢が正解である。
- データの性質を踏まえた分析環境(オンプレミス or クラウド)の構築判断に関する記述であり、これはシステム設計の視点に近く、「データエンジニアリング力」に該当する。
- 結論
表における「データサイエンス力」に該当するスキルは、分析手法の選定と活用に関するものであり、分析モデルの構築・評価が可能であることが求められる。
この条件に最も適合するのは、「決定木分析、ニューラルネットワークなどのモデリング手法を用いた分析と評価ができる」という選択肢である。