応用情報技術者試験 平成31年春 午前問4 解説付き過去問
問題
家庭用ゲーム機に採用され、自動車の先端運転支援システムにも使われる距離画像センサの一つである、TOF(Time of Flight)方式のセンサの説明として、適切なものはどれか。
正解
解説
この問題は、TOF(Time of Flight)方式のセンサの動作原理に関する理解を試すものです。TOFセンサは、光の速度と時間を利用して対象物までの距離を測定する技術です。
- TOFセンサの基本原理
TOF方式のセンサは、光源から発された光(多くの場合レーザー光)が対象物に当たり、反射してセンサに戻るまでの時間を計測します。光は非常に速く移動するため、この時間は非常に短いです。しかし、現代の技術ではこのごく短い時間も正確に測定可能です。この測定された時間と光速を掛け合わせることにより、光が移動した距離(往復)が計算されます。その後、この距離を2で割ることで、光源から対象物までの実際の距離が求められます。 - TOFセンサの応用
TOFセンサは、その高精度と迅速な測定能力から、家庭用ゲーム機のコントローラーに利用されることがあります。プレイヤーの動きを正確に捉えることができるため、リアルタイムでのインタラクティブなゲームプレイが可能になります。また、自動車の先端運転支援システム(ADAS)においても、車両の周囲の障害物や他の車との距離を正確に測定するために使用されます。これにより、衝突回避支援や自動ブレーキシステムなどの安全機能が向上します。
したがって、光源から射出されたレーザなどの光が、対象物に反射してセンサに届くまでの時間を利用して距離を測定する方式が、TOFセンサの正しい説明です。