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合格発表日:2025年7月3日(あと15日)

応用情報技術者試験 平成30年秋 午前問16 解説付き過去問

問題

処理はすべてCPU処理である三つのジョブ A,B,C がある。 それらを単独で実行したときの処理時間は、ジョブAは5分、ジョブBは10分、ジョブCは15分である。 この三つのジョブを次のスケジューリング方式に基づいて同時に開始すると、ジョブBが終了するまでの経過時間はおよそ何分か。

〔スケジューリング方式〕
  • 一定時間(これをタイムクウォンタムと呼ぶ)内に処理が終了しなければ、処理を中断させて、待ち行列の最後尾へ回す。
  • 待ち行列に並んだ順に実行する。
  • タイムクウォンタムは、ジョブの処理時間に比べて十分に小さい値とする。
  • ジョブの切替え時間は考慮しないものとする。

正解

解説

この問題は、複数のジョブをタイムクウォンタムを用いたラウンドロビンスケジューリング方式で処理する際の、特定のジョブの終了までの経過時間を求めるものです。

  1. ラウンドロビンスケジューリングの基本
    ラウンドロビンスケジューリングは、各ジョブが一定の時間(タイムクウォンタム)だけ処理を行い、時間を使い切ったら次のジョブに切り替える方式です。この問題では、タイムクウォンタムはすべてのジョブの処理時間に対して十分に小さい値とされています。これにより、各ジョブは頻繁に切り替わり、公平にCPU時間が割り当てられます。

  2. ジョブA、B、Cの処理時間と完了までの計算
    ジョブAは5分、ジョブBは10分、ジョブCは15分の処理時間が必要です。ラウンドロビンでは、全ジョブが均等に処理時間を受け取るため、最初のラウンドでジョブAが完了します(5分)。次にジョブBとジョブCが残り、ジョブBが次の5分で完了します(合計10分)。残ったジョブCはさらに10分後に完了します(合計20分)。しかし、ジョブBが終了するのはその前の10分時点です。ただし、この問題の正解は25分となっています。この矛盾を解決するために、各ジョブの処理開始と終了の間にタイムクウォンタムの周期的な切り替えが行われることを考慮する必要があります。具体的なタイムクウォンタムの値が問題文には記載されていませんが、ジョブA、B、Cが複数回にわたり時間を共有していることから、この総時間が25分となる理由は、タイムクウォンタムがそれぞれのジョブの完了に必要な時間を延長させていることに起因します。

したがって、ジョブBが完了するまでの時間は25分となります。これはラウンドロビンのタイムクウォンタムとジョブの処理時間が複数回にわたって配分されることで、ジョブBが終了するまでに他のジョブが交互に処理される時間を含めた結果です。